未聴 美品 アーノンクールが、2001年~2015年にかけてコンツェントゥス・ムジクス、ウィーン・フィル、ヨーロッパ室内管、バイエルン放送響と、ソニー・クラシカルに残した全録音を初めてひとつに集大成したスペシャル・ボックスです。2002年ザルツブルク音楽祭でライヴ収録されたブルックナーの交響曲第9番を皮切りに、RCA Red Sealとドイツ・ハルモニア・ムンディの2つのレーベルで録音が続けられることになり、テルデックからのリリースを想定されていたスメタナ「わが祖国」なども、日の目を見ることになりました。それ以後、テルデック時代に劣らぬ活発な録音が再開され、引退の年となる2015年に至るまで、録音が続けられました。交響曲では、モーツァルトの初期交響曲と後期三大交響曲、ハイドンのパリ交響曲集、ベートーヴェンの交響曲第4番・第5番、ブルックナーの交響曲第5番・第9番、協奏曲ではラン・ランおよびブッフビンダーとのモーツァルト、声楽曲ではモーツァルト、ブラームス、ヴェルディの三大レクイエム、ベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」、ハイドンの二大オラトリオ「天地創造」「四季」、そしてオペラではモーツァルト「ツァイーデ」、ガーシュウィン「ポーギーとベス」と、最晩年のアーノンクールが精魂を傾けた個性的な名演がたっぷり詰まっています。加えて貴重なのは、未発表録音として、コンツェントゥス・ムジクスとのバッハのカンタータ第26番・第36番、そしてベートーヴェンのオラトリオ「オリーヴ山上のキリスト」の3曲が収録されていることでしょう。バッハの2曲はテルデックのカンタータ全集以来の再録音ですが、ベートーヴェンのオラトリオはアーノンクール初のレパートリーとなります。また、2003年のウィーン・フィルとのニューイヤー・コンサートがソニーから初めてリリースされることになります。LPサイズの豪華ハードカバー、オールカラーの別冊解説書には、アーティスト写真、録音データを含むトラックリストのほか、アーノンクール自身ほかが寄稿したライナーノーツを掲載しており、貴重な文献となっています。3枚のDVDは、2012年ザルツブルク音楽祭でのモーツァルト「魔笛」、2014年のラン・ラン、ウィーン・フィルとのモーツァルトのピアノ協奏曲レコーディング・セッションのドキュメンタリー(日本語字幕入り)が収録されています。